市民と弁護士が行っている憲法学習会「terra cafe kenpou」

先日は、中山郁美氏(福岡市議会議員)、 森あや子氏(福岡市議会議員)、原豊典氏(開かれた議会を実現する会)をゲストに「開かれた議会を目指して」をテーマに、閉鎖的な福岡市議会の現状と課題について学習しました。

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政治家や企業の既得権益ではなく、あくまでも市民のために活躍されているお二人から貴重なお話を伺いました。1期目の森議員の頑張りと、ベテランの中山議員の知識と経験が私たちにも伝わってきました。森議員や中山議員のような市民目線の議員がもっともっと増えれば福岡市ももっと暮らしやすい街になりますね。

以下は僕のメモ。

【原】福岡市議会の公開度は「見える議会ランキング20」で20政令市中最下位。
政策が違っていても、市民に公開するというのは大原則のはずなのに、自民党の公開度は極めて低い。
実現する会では、議会基本条例の制定を目指し、市民案を策定した。
これまで福岡市議会の特別委員会では採決になると傍聴者を退出させ、どの議員が賛成したか、反対したかを市民に分かりにくくしていた。この点は市民の運動でようやく改善されてきた。
しかし、発言者の名前を議事録に明記しないという点は変わらない。
【中山】議会の公開性を高めるのは民主主義の大前提。にも関わらず最大会派の自民党は消極的。
福岡市議会では、請願に対し意見が分かれたら、採決せずに継続審議という慣例になっている。これについては棚上げという批判もあるが、数の力で不採択を強行される結論を避ける意味もある。悩ましいところ。
【森】特別委員会の採決を公開しないのは福岡市議会だけだった。市民力をアップし、市民と議会の中にいる議員と協力して公開を高めていく。市民の間でも議論をしていくこと。議員になる前に、2つの請願を上げたことがある。1つは継続審議となり、2つ目は採決された。市民が傍聴者し、どんな議員がどんな判断をし発言をしているかをチェックすることが重要。
【中山】請願が通るのは5パーセント程度だろう。例えば市民30万筆の署名など圧倒的な運動があっても、与党が3分の2を占めているので否決されてしまう。そうなると、議会の決議が出たとして、それに基づいて行政は動いてしまう。継続審議には、それを避けるという意味もはある。
【原】本会議で議席番号を述べるのは無意味ではないか。
【中山】慣例となっている。いわば挙手の代わりになっている。
【森】名札を立てたらスイッチがついて出席となる。
【原】休日は休会となっているが、市民のことを考えると休日や夜間にこそ議会を開催してはどうか。
【森】市民からすると仕事があるので、休日に開催するというメリットはあるが、多面で職員に休日出勤を強いることとなる。市民の声をたくさん聞いて、一緒に考えて行きたい。
【中山】議長が判断すれば休日も可能。ただ、やはり出勤する職員などの経費が発生する。市民の意見を聞いて行きたい。
【原】傍聴規則に飲食禁止とあるが、議員はペットボトルや水筒で飲み物を飲んでいる。傍聴者も飲んで良いんじゃないか。
【参加者】抗がん剤治療を受けている人など帽子を脱ぎたくない事情がある人もいる。
【中山】古い規則が残っていますね。身体的事情等の時、議長の許可で許されることがある。議員が質問でパネルや雑誌を示すのも許可がいる。杖にも許可がいる。
【森】寝ている議員を見たら杖や傘を投げたくなるという人もいますもんね(笑)。
【中山】一度、傍聴者にもお茶や水を認めて良いのではないかと持ちかけたが、自民党議員は反対した。傍聴者が何を持ってくるかわからないとのこと。
【森】子連れの場合、議場に入れず、音声傍聴となるが、ここでは飲み物がOK。
【原】傍聴者のパソコン使用が認められない。
【中山】議員も含めて機械類を持ち込まないという申し合わせになっている。
【森】長崎県の長与町ではタブレット持ち込みOKになった。
【中山】不届きな議員がパソコンで遊ばないか。
【森】少なくとも今の議会では。
【中山】時代で変わっては行くだろう。
【原】公務員の罷免(憲法16条)が認められているが、安倍総理の罷免を求める請願ができるのではないか。
【中山】福岡市議会でも理論上は可能。ただ、その場合、議長がどう判断するか。紹介議員となるなら、意見書などの形式を整え、議会の審議のルートに乗れるようにアドバイスするだろう。
【原】天皇に対する請願は内閣が提出先となっているが。
【中山】憲法上、天皇は政治的権能を有しないので、このようになっている。
【参加者】請願と陳情の違いは
【森】紹介議員があるのが請願、ないのが陳情。福岡市議会では陳情の取り扱いがぞんざいで、慣行上、該当委員会の委員にプリントが回ってくるだけ。
【中山】福岡市議会で陳情を出しても審議もされない。現状では陳情をすすめる。他の自治体では陳情であっても請願と同様に扱う例もある。
【森】陳情も請願と同様に扱うのが良いと思う。
【中山】ただ一面、1人以上の議員の紹介を要するというのは、審査するのが妥当かどうかチェックするという意味合いもある。
【森】北九州市では陳情もきちんと審査している結果、市民も意識を持って陳情を出している。
【中山】福岡県議会に共産党の議席がない閉鎖的な時には、数十万の署名を持っても陳情が審議されないという問題もあった。
【原】議会市民条例について
【中山】条例案の中に3点だけ納得できない部分があった(最高法規、行政の反問権など議員の権能を縮小する方向の部分)ので、今回は紹介議員とならなかった。
【森】遅れている福岡市議会を変えようという意味で、市民条例に賛成した。まずは条例を作るところから。市民案を丸々飲むのではなく一緒に考えていく。
【中山】基本条例を作るのに市民からも意見を聴くという段階では、特別委員会の中で市民との公開討論会というのもありうるが、ハードルは高いだろう。
【森】会派代表者会議(非公開)が一番ネックになるだろう。
【原】実質的に会派代表者会議で議題も決められているので、ここで決まらないと議題にすらならない。
【参加者】案の通りのものができないにしても、福岡市議会には議会基本条例が必要ではないか。まずは議題にあげてその中で議論して行けば良いのではないか。
【中山】具体的な案が挙げられ、3点納得できない部分があったから紹介者にはなるのは控えたが、議会基本条例という一般的な請願であれば紹介議員になり得る。
【参加者】議員の意見を聞いて持ち帰って請願を書き直したこともある。
【森】そういう調整によって1人でも多くの議員の賛同が得られるようにするのは重要。
【中山】ただ、与党との調整の中で条例を成立させることでかえって後退するという危険性もあるので慎重に、1つ1つを精査する、その中に市民の皆さんの声を聞いて行きたい。今の議会では数の力で押し切られてしまう。
〜この後も意見交換は続きました〜

年内のterra cafe kenpouはこれで最後です。
新年は1月12日からです。

日時 1月12日(火)19:00
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3-15-12)
テーマ 自民党憲法改正草案について
講師 近藤恭典氏(弁護士)

terra cafe kenpouの今後の予定をおしらせします。
特に記載がない限り
火曜日19時〜光円寺門徒会館(天神3丁目15-12)です。
予定は入れ替わるかもしれません。下記サイトでスケジュールをご確認ください。
http://ohashilo.jp/lawyer/goto/active/terra-cafe-kenpou/
なお急遽会場変更になることもございます。変更の場合は下記サイトでご案内します。
http://ohashilo.jp/blog/

12月29日 休み
1月5日 休み
1月12日 「自民党憲法改正草案について」近藤恭典氏(弁護士)
1月19日 「福岡サウンドデモ裁判報告」いのうえしんぢ氏(イラストレーター)
1月26日 「チベットの遊牧民について」Ngawang Gelek氏(ゴロク・チベット族自治州出身)
2月2日 「障害者と戦争」浦照明氏(結〜ふくおか顧問)
2月6日(土) 「原発なくそう!原告1万人記念フェスティバル」吉原毅氏(城南信用金庫前理事長)、中川敬氏(ソウル・フラワー・ユニオン)
2月9日 「中国脅威論を考える」 後藤富和氏(弁護士)
2月14日(日) 「辺野古新基地建設NO!安保法制廃止!原発再稼働反対! 」伊波洋一氏(前宜野湾市長)
2月16日 調整中
2月23日 休み