「健康で文化的な最低限度の生活」
ドラマ化されて毎週火曜日に放送されています。
ある新聞の番組評に「ユニークなタイトル」とありましたが、このタイトルはご存知のように憲法25条の条文そのものですね。
憲法は10条から40条まで人権を規定しています。その他の条文は国家権力が個人の人権をジャマしないように権力者を縛る方法が書いてあります。
人権の基本は「自由」(国や権力者にジャマされないこと)です。
ただ、自由を具体化するために手助けが必要な場合があります。例えば、街頭で自分が思うことを喋ることは「表現の自由」として憲法21条で保障されます。「表現の自由」は数ある人権の中でもっとも手厚く保護しなければならないとされる人権の中の人権、人権の花形です。警察など公務員がこれをジャマすることは許されません。しかし、例えば、足が不自由な方は、表現の自由はあっても街頭まで自分の足で行くことができず、現実には表現の自由を行使できません。このような場合、障害を持っているというだけで表現の自由を我慢しなければならないいわれはありません。そこで、この方が街頭に行けるように、車椅子やヘルパーを活用したり、道路や交通機関のバリアフリー化を進めるなど、国家による助力が必要になる場合があります。これを社会権(福祉)と言います。
でも、多くの方が人権をこの社会権のことだと勘違いしているように感じます。
社会権は、あくまでも多くの方と同じように自由権を享受できるように手助けすることを言います。かわいそうな人に対するほどこしではありません。自由を行使するための当たり前の権利です。
もう一度言います。人権は、かわいそうな人に対するほどこしじゃありません。
フランス人権宣言第1条が端的にそれを示しています。
「人は生まれながらにして自由にして平等である」
障がいがあろうが、経済的に困窮していようが、人間である以上、自由を謳歌することができるはずです。そのために国家から援助を受けたとしてもそれは当たり前の権利であり卑屈になる必要はありません。
社会権を規定した条文が憲法25条です。生存権とも言われています。この生存権に基づき、生活保護制度や障がい者に対する福祉施策がなされています。
人には裁判を受ける権利が保障されています。とても大事な人権のひとつです。
経済的な理由で,裁判を受けることができない,権利の実現のために弁護士の助力を受けることができないということがあってはなりません。
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