【福岡県弁護士会】共謀罪法案の廃案を求める決議
市民が自発的に行う自由な活動に対して,現在においても過剰な捜査がな されている。共謀罪法案が成立すると,さらに,警察の捜査権限は著しく拡 大し,政府批判を行う市民に対する監視が強まることが懸念される。
民主主義社会においては,主権者が自由に政府を批判することや他の主権 者の多様な意見を聞き,自らの意思形成をなすことが必要であるため,表現 の自由が保障されることは必要不可欠である。
しかるに,過剰な市民監視がなされる社会においては,政府批判を中心と する表現の自由が萎縮してしまい,民主主義の根幹が破壊されかねない。そ れは国民こそが主権者であり,政府はその幸福追求のための手段に過ぎない という憲法の本質的秩序そのものを逆転させかねないのであり,人権擁護を 社会的使命とする弁護士会においては絶対に容認できない事態である。

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