大飯原発差止め判決を下した樋口元裁判官講演会

日時:8月31日(土)13:30開場 14:00開演 16:15終了

場所: 福岡県弁護士会館大ホール(福岡市中央区六本松4-2-5)

地図:https://tinyurl.com/y3vrshrc (裁判所の隣)

樋口元裁判長が下した判決は、原発事故に直面した後なおも原子力政策を温存し再稼働に突き進もうとする国の政策や様々な圧力に屈することなく、まさに憲法の理念を実践するものでした(少し引用します)。

『原子力発電所の稼動は法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由(憲法22条1項)に属するものであって、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきものである』

『原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる』

『コストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている』