福岡市城南区小学校PTA連合会にお招きいただき、PTA加入の自由・個人情報の取扱いについてお話をしました。
発端は、昨年、招かれた勉強会で、講師である私たち(2017年〜2018年度に市PTAの理事・委員)と現役のPTA役員さん達とで、PTA任意加入の問題についての議論がかみ合わなかったこと。
福岡市PTA協議会では2017年度から課題対策特別チームを編成し、PTAが任意加入団体であることなどについて徹底した調査研究をして各区・各校でワークショップを繰り返し、ガイドラインにまとめました。
このガイドラインでは、PTAが任意加入であることや、保護者に加入を呼びかけることや退会する場合の注意点、非加入者の子であることで区別してはならないことなどかなり詳細にまとめていて、とても参考になるものです。
なのに、現役のPTA役員の方からは初歩的な質問ばかり。
ひょっとしたらと思って、尋ねてみると、このガイドラインがその後の役員さんたちに一切引き継がれていませんでした。あれだけの時間と労力、予算をかけて作ったガイドラインが全く引き継がれていないことにショックを受けました。
また、個人情報保護法の改正に伴いPTAも個人情報取扱団体として法の趣旨に則った適正な取り扱いが求められます。そのため、福岡市PTA協議会では2016年度に各校PTAに対して個人情報取扱規則を制定するよう徹底した指導をしています。
しかし、実際にはいまだにこの規則を制定していないPTAが多く、愕然としました。
PTAでは、どうでも良いこと(例えば、お茶はどこから買うとか)ばかり引き継がれ、必ず引き継いでおかなければならない事項が引き継がれません。ビックリです。
そこで、今回、城南区の小学校PTA役員を対象に、PTA加入の自由・個人情報の取扱いについてお話をすることとなりました。
PTA加入の自由・個人情報の取扱いって、実は「人権」の話なんです。
保護者からすると、PTA加入の自由は、憲法21条1項で保障された「結社の自由」とりわけ、入会の自由、非加入の自由、退会の自由の問題です。
個人情報の取扱いは、プライバシー権(憲法13条、25条)の問題です。
この問題が、人権問題だという認識がないから、重要な事項として受け止められず、引き継がれてこなかったのかもしれません。
そこで、今日の講演では、前半に「人権」の基本的なお話をした上で、各論に入ることとしました。
タイトルは「PTAって必要?人が集まるPTA」
1 義務教育は誰の義務?
2 PTA会長になって驚いたこと
・ 校内から教師による罵声が聞こえること
・ 人権が思いやりや優しただと勘違いされていること
3 人権とは
4 PTAと人権
・ PTA加入の自由
・ 個人情報の取扱い
5 魅力あるPTA活動
6 子どもを取り巻く環境
・ 教師のアンガーマネジメント
・ 警固界隈
・ 九州レインボープライド
参加した役員の皆さんの熱意がすごくて、コール&レスポンスじゃないけど、打てば響く感じで僕にとっても充実した時間となりました。
#pta