公務員ゼミナール福岡校で授業でした。
4連続講座の1回目。
人権、憲法の基礎的な話をしました。
一般市民と異なるのは、彼らは近い将来、公務員となって権力を持つということ。
権力で市民を苦しめることのないよう、憲法によって厳格に縛られる立場ということ。それを端的に示したのが憲法99条の憲法尊重擁護義務。天皇や大臣、国会議員、公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負うと定められています。権力を悪用して市民の人権を侵害しないようにするためです。例えば、彼らが役所の保護課に配属された時、彼らの一言が市民の命を奪いかねません。
憲法99条には「国民」が入っていません。それは、国民は憲法を守らせる側、権力者に対して憲法を守れと命令する側だからです。
公務員には多数決で決まったルールに従って誠実に職務をこなすことが求められますが、ルールが間違っている時には、公務員であっても声をあげるべきと考えます。
眉毛を整えた生徒が教室に入れてもらえず3日間も別室で反省文を書かされた時でさえ、先生達の中から「それってやりすぎじゃないですか」「そこまでしなくてもいいんじゃないでしょうか」という声がまったく上がりませんでした。そんな職場では働きたくありません。
杉原千畝さんは外務省の命令に反してユダヤ人にビザを発給し続けました。明白な命令違反ですが、僕はルールよりも命が大事と思う公務員になって欲しいと思います。
#人権
#憲法
#公務員