多数の市民が反対する中、中国の脅威を煽る安倍総理は、安保法制を可決しました。その結果、この国は、集団的自衛権という名の戦争ができる国へと変わりました。次は、憲法を改正し、明文上も戦争ができる国へとしようとしています。その結果、日本と東アジア諸国との関係は、これまでにないほど冷え切っています。
しかし、平和を願う市民たちは黙っていません。安保法反対のうねりの中、学生や若者、普通の市民たちが続々と立ち上がりました。その中で、福岡の大学生が、国会前でこう叫びました「アジアの玄関口に住む僕が、韓国人や中国人と話して、遊んで、酒を飲み交わし、もっともっと仲良くなってやります。僕自身が抑止力になります。」
終戦の日、福岡の小学生が被爆者の前でこう発言しました。「日本が、罪のない国に、ばくだんを落として人を殺すよりも、他の国と仲良くした方がいいと思う。だって、たくさんの人を殺すよりも一緒に仲良くした方がいいから。」
彼らは、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」という憲法前文の平和の理念を自分のものにしています。
戦争を阻止し平和を実現するのは、隣人の痛みを自分の痛みと感じることのできる彼らのような感性をもった市民たちです。私たちのような民間レベルでの交流の重要性がますまる高まっています。
中国脅威などの言葉に躍らされるのでなく、客観的に現状を把握すること、そして、東アジアの国々で暮らす市民も私たちと同じように子を育て平和を願っているという当たり前のことを理解すること。そこから東アジアの平和は始まります。今年一年が良い年となりますように。