市民と弁護士が行っている憲法学習会「terra cafe kenpou」
今夜は、倉元達朗さん(福岡市議会議員)を講師に、生活保護制度についてお話を伺いました。
冒頭は生存権を定めた憲法25条の隣憲法26条「教育を受ける権利」のお話から。
萩生田文科大臣の「自分の身の丈にあわせて」発言。
安倍政権下で、消費税を増税し、逆に生活保護基準を2回切り下げた。
生活保護の役所における「水際作戦」。申請書すら貰えない実態。
生活保護面談にカメラ(福岡市各区役所個室に設置)←新たな水際作戦
生活保護を受けるべき人が受けることができていない実態(漏給)
生活保護捕捉率2割(日本)←9割(フランス)
生活保護を受けるべき人の8割が生活保護を受けることができず、最低限度以下の生活をしている。
・水際作戦
・生活保護は恥だという空気・スティグマ(世界的には稀)←国連社会権規約委員会から厳しい勧告を受けている。
総理や市長こそ「生活保護は国民の当然の権利であり、生活に苦しい人は遠慮なく生活保護を利用してください」と声高に叫ぶべき。市政だよりの1面に大きく載せるべき。
生活保護バッシング(片山さつきら自民党国会議員が率先してバッシング)
行政によるバッシング(小田原市の「生活保護なめんな」ジャンパー)
就労支援の名の下に無理矢理働かせる→亡くなった例も。
無理矢理働かせるが生活保護からの脱却はなかなかできない。低賃金労働、貧困ビジネスの助長。
ケースワーカーは大変。
担当世帯数CW1人あたり約100人を担当。
CWの充足数8割。
経験年数4年未満が95%。
保護課の職員が非正規職員。
生活保護は不正が多いという誤解。
生活保護を使いやすくするための緊急提言
・法律の名前を生活保障法に変える
・国民の権利であることを明らかにし、制度の広報・周知を義務付ける
・申請権を侵害してはならないことを明記し、水際作戦を根絶する
・定期的に捕捉率を調査・公表し、捕捉率の向上に努める
生活保護に対する誤解
・仕事しちゃダメ
・クルマを持っちゃダメ
・持家があったらダメ
・選挙権がなくなる
・生活保護は酒飲むな
来週(11/5)はお休みです。
再来週(11/12)は、「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナール運営委員の具島順子さんを講師に「慰安婦」問題についてお話を伺います。
具島さんからのメッセージ
「今年2月に中国・雲南省・拉孟へ行きました。上海から飛行機で数時間かかります。雲南省は世界一の棚田で知られ、その面積は日本全土より広いです。ベトナム・ラオス・ミャンマーと国境を接しています。「ビルマ戦」と位置づけられた戦い。ビルマから昆明(雲南省・省都)に至る約1000キロの援蒋ルート(連合軍による支援物資を送るルート・当時は蒋介石軍)の遮断が目的で第56師団,約2万人がいました。大きな戦いを中国では戦役といいます。戦役は拉孟や謄越(騰沖)竜陵で展開。今、現地に「松山戦役博物館」を建設中です。
拉孟は松山と現地ではよばれ、2000mの山です。山頂2キロ四方に日本軍は数個の陣地を2年がかりで構築しました。中国軍4万1500名に包囲され、弾薬・食料の補給も絶たれ、制空権も失い、1944年9月7日、「拉孟」軍は1323名の兵士が玉砕、「騰沖」は全滅。玉砕は島部ではたくさんありましたが、陸での玉砕は稀だといわれています。第56師団のエリアに24の慰安所があり、800人の女性を性奴隷としました。当時「慰安所」だった董家を「慰安所」博物館として一般公開しています。董家は華僑の家でした。米国へ移住した「董家」を軍が接収したものです。日本軍の数倍もの中国兵が戦死しています。5泊6日の旅でで見たこと知ったこと学んだことををお話しさせていただきます。」
どうぞ、ご参加ください。
皆様のご参加をお待ちしています。
お楽しみに。
日時11月12日(火)19:00-21:00
場所光円寺門徒会館(天神3丁目15-12)
テーマ「慰安婦」問題について〜中国雲南省拉孟の慰安所で見てきたこと〜
講師具島順子さん(「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナール運営委員)
【今後の予定】
terra cafe kenpouの今後の予定をおしらせします。
特に記載がない限り火曜日19時〜光円寺門徒会館(天神3丁目15-12)です。
予定は入れ替わるかもしれません。下記サイトでスケジュールをご確認ください。
なお急遽会場変更になることもございます。変更の場合は下記サイトでご案内します。
11月5日お休み
11月12日「慰安婦」問題について〜中国雲南省拉孟の慰安所で見てきたこと〜(具島順子さん・「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナール運営委員)
11月19日youthforumfukuoka
11月26日調整中
12月3日お休み