原発なくそう!九州玄海訴訟佐賀地裁口頭弁論では、二人の原告が法廷で意見を述べました。

黒木初さん(唐津市義)

「私は、20131月、地元の知人から、「ある社長が千葉での現場監督の作業員をしてくれる人を探している。働かないか」との話を聞き、「日給1万。雇用保険等の保険付」とのことでしたので、その話に飛びつきました。その社長、私、他の従業員2名の合計4名は、同年1月末、車1台に乗って出発しました。千葉を通り過ぎたあたりで、社長が「千葉ではなく福島のいわきの火力発電所での作業になった」と言い出し、さらには福島県・いわき市のインターを下っていくと社長から「実は、福島原発に入るとさ」とはじめて知らされました。騙されたと思いましたが、帰る金もなく仕方ないという気持ちになりました」

「私たちの仕事は、汚染水をくみ上げる配管を組んでいく作業でした。講習で言われたことと異なり、放射線を通さないコンクリートも鉛版もないところで作業を始めろと言うのです。汚染水をくみ上げる配管が通る枠組みの両側に放射線を通さない鉛版を立てかけていく作業からはじめました。作業開始から30分も経過していないのに作業員の線量計のアラームが鳴り出しました(その日に食った線量が0.6mSvに達すると鳴りだすのです)。東電の 社員から『線量計鳴ったら車に乗って』と言われ、次々乗って来たワゴン車へ退避しました。普通のワゴン車に放射線を防ぐ機能など無いはずなのです」

片山純子さん(市民連合ふくおか事務局長)

「私は、2019年4月より『市民連合ふくおか』事務局長としても活動していますが、それは、野党共闘で政権交代を実現し、原発ゼロ法案成立や原発なしの気候危機対策を早くに進めて欲しいと思ってのことでもあります」

「原発事故は、人々から故郷を奪います。農業・牧畜、漁業など第1次産業で生活していた人々の生業を根こそぎ壊します。日々の生活を一変させます。家族のあり方も変えてしまいます。原発事故の処理の過程で発生した汚染水には、トリチウムなど放射性物質を含みます。薄めても放射性物質を海洋投棄することには変わりません。放射性物質は厳重管理を行うことが大原則です。危険性が指摘されていた汚悪水の排出をやめず、その結果、被害を発生・拡大させた水俣病の悲劇を忘れてはいけません。九電など、原発をもつ電力会社は、こうしたことを正面から引き受ける「覚悟」をもって稼働しているのでしょうか。そうでないなら、原発を動かすことなどやめて欲しいと思います。

裁判官の皆さまにも、お願いします。仮に原発の稼働を認めるのであれば、同様な「覚悟」をもって御判断いただきたいと思います」

次回は86()13:30佐賀県弁護士会館集合

現在の原告数10358人。まだまだ原告募集しています。参加費5000円です。

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